サラダバー
楠寮では2年に1度、夕食に「サラダバー」なるものがあった。
いつから行われていたのかは知らないが、私が入寮した頃には
すでにそういう行事があった。そして、すくなくとも私が中学を卒業するまでは
続いていた。1年生の時にサラダバーがあれば、3年生の時にもう一度
その機会がある。3年周期の中学校で、なぜそんなキリの悪い周期で
行われていたのかはよく判らない。時期はいつも夏だったと思う。
2年に1度行われるといっても、それほどたいしたものではない。
ファミレスなどによくあるそれと特に違いはない。
日頃はジャーなどが置かれる机の上に野菜やドレッシングを
並べる。それだけである。野菜や果物の種類は
割と多かったようにおもうが、具体的に何が出ていたかは
覚えていない。もちろん、他にその日の献立が出る。
ただのサラダバーではあるが、日頃とは違うというだけで
寮生にとっては嬉しいものであった。
夕食が始まると共に全員がサラダへ群がるため、
すぐに全てなくなってしまう。なくなるまでは
みんな、サラダしか食べない。競うようにして野菜と果物を
食べ続ける。端で見ると妙な感じなのだが、
とにかく平常は出ないものが食べられるというだけで
寮生にとっては素敵な感じがしたものだ。