炊事
フードから支給される献立を実際に一人一人の分
盛りつけて配り、また、使った食器を洗うのは炊事の仕事だった。
炊事は当番制で、日替わりで一分体ごとに順番で持ち回ることになっていた。
起床が普通よりも早くなったりするため、面倒がられるものであった。
しかし一方で、人気のある献立の日に炊事当番になった部屋は
自分達の盛りを多く出来るなどの役得がありもした。
炊事の仕事は先にも述べたようにまずおかずや鉢物の配布がある。
「ジャー」と呼ばれる青いプラスチックの大きな容器に入ったご
飯やみそ汁、あるいはスープなどは
配膳が準備するので、容器ごと置いておけばよかった。
注ぎ分けるタイプのおかずが余った場合は前の方に置いておく。
配り終えると炊事は先に食事をはじめ、あらかじめ決めて置いた分担に別れる。
分担は「箸洗い」、「ジャー洗い」、「洗浄機」、
そして金剛寮には「外」というのがあった。外というのは机の上の
布巾とやかんなどを回収する役目であった。楠寮では
「外」は手の空いた分担が行うことになっていた。
食事を終えた寮生はそれぞれの場所にその食器を出すことになっていた。
「洗浄機」は箸以外の食器を自分でコンベアに乗せる。
この忙しい上、出口から吹き出す洗剤混じりの蒸気で髪や
肌ががさがさになるため、洗浄機の分担が最も人気がなかった。
洗い終わった食器は金属製のかごに入れ、一杯になると収納用の棚に運ぶ。
寮生の食事が終わって仕事が済んだ分担からそとの掃除を開始する。
それが済むと次の食事の際に使用する食器を部屋ごとに配り、
朝であればそのまま登校用意に入り、夜なら入浴へ行く。
通常の朝詣りや夕詣りに炊事は参加せずともよかった。