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シュウジツタダタンザスルノミ

見知らぬ老婆がちゃぶ台を挟んで向かいに座っている。頭上に下がった電球が嫌に赤みを帯びた光を放っている。薄暗い部屋を見回すが、どうも知った部屋であるらしい。

右手の柱に取り付けられた柱時計が低い音で時を刻んでいる。目の前に置かれた湯呑みから湯気が立っている。老婆が大きくあくびをした。頬の下にある筋の動きがありありと見える。

不意に、老婆の背後にある襖が開いた。そこから鰻が這い込んでくる。せわしなく全身をくねらせ、鰻は畳の上を進む。そのぬめる胴の表面を貧弱な明かりが流れる。鰻は一匹だけではなかった。後から後から這入ってくる。

鰻は段々と床にわだかまり、私の足元にも気色の悪い感触が押し寄せる。
「夢だよな」
私は呟く。
「ああ、夢だよ」
びっくりするほど大きな声で老婆が言った。


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